風変わりな講座紹介~私のMOOC受講経緯も添えて~

MOOCを聴講し始めた経緯等をお話して、ちょっと毛色の変わった講座をご紹介したいと思います。3年ほど前にヒッグス素粒子の発見に触発され、無謀にも量子力学を勉強してみたいと思い立ちました。大学は法学部、その後MBAで 金融関連の数学は多少はやったものの、高校レベルの数学、物理、化学しかやったことのない奴に出来るのかなと思いつつ、いろいろ探してたら大学レベルの講義がインターネットでタダで受講できるらしいという情報を得ました。

それで最初に受講したのがUniversity of MarylandExploring Quantum Physics という講座でそれなりに楽しんだのですが、「いきなり量子力学じゃなくて基礎からやらんとあかんやろなあ」と思いCalculus, Linear Algebra, Physics, Astronomy といった講座を片っ端から受講することにしました。最初は主として Coursera、その後受講仲間や講師の先生に紹介されて edX, Stanford on lineと受講するプラットフォームも増えていきました。

余裕ができて見回してみると実に様々なジャンルの講座がありますので、金融経済、歴史、文学、政治、音楽等々手当たり次第に範囲を広げていきました。こんなめちゃくちゃなやり方を続けていいのかねえと思い始めた頃に UC San Diego のLearning How to Learnという講座で、ひとつのことに集中するよりも、何の関連もないものを無作為にやってたほうが脳が活性化していいのだということを聴いたので、自信を持って支離滅裂の受講を続けることにしました。

昨年JMOOC が出来ると聞いて、まずは、GACCOの「俳句 十七字の世界」を受講しました。その後は日本の文化、歴史を中心に受講してます。結構楽しんではいるのですが、少々不満も。海外のは長いのは9ヶ月くらい、短いのでも3ヶ月くらいはあって毎週の quiz に加え Lab やらレポートやらやって受講を終えると結構な達成感があるのですが、本邦のはいかにも短い。「日本中世の自由と平等」も面白いなあと思って受講し始めたら「えっ、もう最終回なの?!」って感じでした。タダで聴いてて文句を言うな、あとは自分で勉強しろよと叱られそうですが、「もう少し質量ともに充実してくると、海外在住で図書館に行っても日本関連の蔵書が殆どないような環境でも十分に楽しめるのになあ」と独り言。

前置きが長くなりましたが、ちょっと風変わりな講座をご紹介します。昨年の暮れからedX のBerkeleyX Book Club というのを楽しんでます。何が風変わりかというと、講義のヴィデオが殆どありません。教材も知ってはいるけど真面目に読んだこと無かったよねというものです。Christmas Carol, Adventure of Huckleberry Finn, Frankenstein, Dracula, Dubliners, The Jungleと略月一のペースで読んでいって、今月は Doyle の A study in scarlet をやっています。英語も地の部分はちゃんとした綺麗な文章ですが、会話の部分はDracula 以外の登場人物は中の下から下層階級で、使ってる英語は相当に broken です。また The Jungle は1900年代初頭にシカゴの生肉会社で搾取されていた東欧移民の話リトアニア語やらポーランド語も混じってきます(もっとも普通の人には解らないだろうなという言葉にはちゃんとガイドのところに解説がついています)。Dubliners は短編集でジョイスの時代の日常生活の断片なので着いて行くのがちょっとしんどいですが、殆どはある意味登場人物に感情移入して物語の展開を楽しめるといった読み易い作品で。毎月1冊というのは通勤電車の中で読み進んで無理なく講座修了というなかなかいいペースです。ただ毎週の quizででは結構細かいことも訊かれるので、読み飛ばしてると後で再読する羽目になることも。

講座の進め方は文体やら文学史上の位置付け等の説明が最初にちょろっとあり、あとは社会的政治的背景やら文体の使い方が物語の進行具合にどういった影響をあたえるてるのか、映画化されているものは配役の是非、されてないものは何故映画化が難しいのか、このキャラは好きか嫌いか、それは何故かみたいなことを先生に指示されて、各自検索してきてdiscussion forumに投稿して進めていくといったものです。寝る前に投稿すると朝起きると多数のコメントが届いてることも多く、賛否何れのコメントを読んでも「なるほどなあ」とさらに理解が深まるといった好循環にはまってます。講座と思うから風変わりだけど、読書会ってこういうものなんですよねえ。何の役にも立たない講座といえば、そうかもしれませんが、十分に楽しめることは間違いないです。

(Written by 門田源)

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